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「倉庫に預けた荷物は、何かあったときにきちんと補償されるのだろうか?」 気になる担当者の方は多いのではないでしょうか。自社の資産を預けるため、荷物がどう守られるのかは、契約前に把握しておきたいポイントです。
営業倉庫には、預かった荷物を守るための保険の仕組みがあります。
本記事では、高知県で創業75年、法人向けの営業倉庫を運営する協和倉庫株式会社が、倉庫に関わる保険の種類と補償される範囲、そして契約前に確認しておきたい点を、わかりやすく整理して解説します。
【この記事でわかること】
※当社・協和倉庫は、倉庫業法にもとづく営業倉庫です(参考:営業倉庫とは)。本記事で扱う内容も、倉庫業法上の営業倉庫についてです。 スペースだけを貸す賃貸借型のレンタル倉庫やトランクルームは契約の性質が異なり、補償の考え方も変わるため、これらに関しては別途契約内容のご確認をおすすめします。
協和倉庫株式会社
専務取締役 松木伸仁
倉庫業一筋、40年、高知県の倉庫業界を代表する業界の顔役

Q3:倉庫業者が守るべき義務は?預けた荷物は守ってもらえますか?

営業倉庫に関わる保険には、大きく3つのタイプに整理できます。
それぞれ守る対象が異なるため、順に内容を見ていきましょう。
預けた荷物(寄託物、いわゆる預り荷物)の損害に備えるのが、預り荷物にかける火災保険です。
倉荷証券を発行する場合、倉庫業法第14条により、倉庫業者は寄託者(預ける側)のために受寄物(=預り荷物)を火災保険に付す義務があります。
(火災保険に付する義務) |
参考:倉庫業法(e-Gov 法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000121
加えて、多くの企業が用いる国土交通省の標準倉庫寄託約款でも、普通倉庫の標準約款甲・乙ともに、 反対の意思表示がない限り、寄託者のために受寄物を火災保険に付すと定められています。
一方、冷蔵倉庫は約款が異なり、火災保険の付保条件と費用負担が大きく違う可能性があるため、契約前に確認が必要です。
預ける側は基本的に、一定の条件のもとで火災のリスクに備えられているといえます。
参考:倉庫業法・標準倉庫寄託約款(国土交通省)https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/butsuryu05100.html
倉庫業者は、預かった荷物だけでなく、自社で所有・管理する倉庫建物や設備の損害にも備える必要があります。
建物・設備への損害には、火災保険や企業財産保険などで備えるのが一般的です。
火災保険でカバーしきれない倉庫業者の法律上の賠償責任を補うのが「受託者賠償責任保険」です。
預かった物に関する賠償責任を補償するもので、火災保険とは異なり、倉庫業者の加入は任意となっています。
受託者賠償責任保険では、次のような事故で、倉庫業者が預け主に対して法律上の賠償責任を負う場合に補償されます。
ただし補償の可否は、事故原因や契約条件などによって異なります。

倉庫に荷物を預ける前に、保険の面で押さえておきたい点が2つあります。
まず確認したいのが、その倉庫がどんな保険に加入し、何が補償されるのかという点です。
契約前には、次のような点をチェックしておくと安心です。
補償の細かな範囲は、最終的に契約内容や約款で決まります。
なお、2026年4月に施行された標準倉庫寄託約款の改正では、賠償額の限度に関する規定が新たに設けられました。
参考:標準倉庫寄託約款 改正の内容について(令和8年4月1日施行・国土交通省)https://www.mlit.go.jp/seisakutokatsu/freight/content/001987412.pdf
もう1つの確認点が、保険料を誰が負担するのかです。
預り荷物の火災保険は倉庫業者が付保するのが原則ですが、保険料の扱いは会社によって異なるため、個別の確認が欠かせません。
補償の範囲と費用について明確に説明してくれる業者であれば、安心して荷物を預けられるでしょう。
▼協和倉庫の加入状況
協和倉庫では、預り荷物に対する火災保険、社有の建物・設備・什器を対象とした火災保険・地震保険に加入しています。
また、米穀については、日本倉庫協会の「かび保険」に加入しており、倉庫保管中に発生したかびによる損害について、法律上の賠償責任を負う場合に備えています。
火災保険・かび保険の保険料は、いずれも協和倉庫が負担しています。

ここからは実際の事例として、協和倉庫(高知県高知市)が寄託物(預り荷物)に対して加入している2つの保険を取り上げ、補償される範囲とされない範囲を具体的に紹介します。
なお、補償内容は保険会社や契約内容によって異なるため、詳細は契約時に必ずご確認ください。
| 事象 | 協和倉庫での扱い |
|---|---|
火災・落雷・破裂爆発 |
○ 火災保険で補償 |
倉庫保管中の米穀のかび |
○ かび保険で補償 |
故意・重大な過失・法令違反 |
× 免責(対象外) |
地震・噴火・津波 |
× 対象外 |
盗難 |
× 火災保険では対象外 |
それぞれの中身を、順に見ていきます。
一般的に火災保険では、火災・落雷・破裂爆発などによる損害が補償の対象となります。
倉庫で起こりうる代表的なリスクをカバーするもので、預けた荷物を守る基本の補償といえます。
米穀向けの賠償責任保険である「かび保険」では、倉庫業者が保管中に法律上の賠償責任を負ったときに補償されます。米穀を扱う営業倉庫ならではの補償です。
倉庫保管中に発生したかびが対象です。ただし、保険金が支払われない対象外のケースもあるため、詳細は会社にご確認ください。
倉庫物件用の火災保険では、保険契約者や被保険者などの故意・重大な過失・法令違反によって生じた損害は、保険金を支払わない場合(免責)として定められています。
たとえば、火気禁止特約が付いた倉庫で、喫煙や火気の使用など約款で禁止された行為が原因で火災が発生したケースでは、補償の対象外となる可能性があります。
ただし、実際に補償されるかどうかは、火災の原因や事故の状況、契約内容・特約の有無などによって判断されるため、個別に確認することが大切です。
地震・噴火・津波による損害に関するポイントは次の2点です。
ただし、倉庫業者に地震リスクへの備えがないわけではありません。荷物の安全を考えるなら、加入保険だけでなく、倉庫業者が実際に取り組んでいる災害対策もあわせて確認しておくと安心です。
▼協和倉庫の災害対策
協和倉庫は、自然災害対策として、非常用発電機・排水ポンプ・土のうを備えています。とはいえ、自然災害による損害を完全に防止したり、補償を約束したりするものではないことはご了承ください。
盗難は、火災保険の基本補償で必ず対象になるとは限りません。
盗難まで補償されるかどうかは、付帯する特約の内容を確認する必要があります。なお、受託者賠償責任保険で盗難に補償が適用される場合もあります。
ただし、協和倉庫の火災保険では盗難は対象外ですが、有人管理・施錠・防犯カメラ・センサーの設置によって、管理体制の面から盗難の予防に努めています。
最後に、倉庫の保険について寄せられることの多い質問にお答えします。
営業倉庫に寄託する場合は、個人・法人を問わず、預けた荷物が火災保険の対象になるのが基本です。
ただし、倉庫会社によって受け入れ可能な荷物の種類や契約条件は異なります。また、冷蔵倉庫には例外があるため、確認が必要です。
個人でまとまった量の荷物を預けたい場合は、事前に保管内容や補償範囲を確認しておきましょう。
普通営業倉庫の標準倉庫寄託約款では、預けた荷物の火災保険は、原則として倉庫業者が付保します。そのため、利用者が自分で火災保険に加入する必要は基本的にありません。
ただし、保険料相当分が保管料に含まれているのか、別途費用として扱われるのかは、倉庫会社の料金体系や契約内容によって変わります。
契約前に、保管料に含まれる費用や保険の対象範囲を確認しておくと安心です。
営業倉庫は倉庫業法にもとづく登録制で、施設基準を満たし、倉庫管理主任者を選任する必要があります。
倉庫業者は預かった荷物を善良な管理者の注意をもって保管する義務を負い、寄託者が反対しない限り、受寄物(=預り荷物)には火災保険が付保されます。
営業倉庫に預けた荷物は一定の保護を受けられますが、補償の有無や範囲は事故原因や契約内容によって異なるため、契約前に確認しましょう。
参考:倉庫業法(e-Gov 法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/331AC0000000121

倉庫に荷物を預けるときは、契約前に保険の内容を確認し、預けた荷物がどこまで守られるかを見極めておきたいところです。
補償される範囲・対象外になるケース・契約前の確認点を押さえておけば、安心して倉庫を選べます。
高知県高知市の営業倉庫・協和倉庫は、火災保険と米穀のかび保険に加えて、有人管理・BCP対策・防犯対策などを重ね、預り荷物を守る体制を整えています。
倉庫のサービス内容は、協和倉庫の倉庫ページからご確認いただけます。
高知で営業倉庫をお探しなら、協和倉庫へお気軽にお問い合わせください。